4年前にカナダのナイアガラの北、トロントに単身で出かけ、アデレード通り(Adelaide St.)の日本料理店で修行を続けていた安西充君が、このほど群馬県出身の加納典子さんと結婚することになり、一時帰国して、西荻窪で披露宴をした。
 この企画の中心で、14年前の高1時代の充君のクラスメイトである篠田基君からEメイルで招待状を頂戴したので参加させていただいた。篠田君は目下アパレル関係の会社に勤務中で、年に数回はアメリカに仕入れや契約に出かけていて、トロントの彼とコンタクトがある。コンピュータ関係への関心も強く、英語も猛勉中。さすが紳士服の権化、出席者の中で、その出で立ちは一番振るっていた。
 まだ現役で仕事に取り組んでおられる父親の俊夫氏と奥様も同席された。重大なポイントになる点以外は自由に充君の自主的な気持ちを大切にして、伸び伸びと育てられる家風の中で、積極的に何にでも前向きに取り組む彼の生活態度が育てられたようだ。でも、彼がトロントに働きに出るときには、前もってご両親みずから、そっと現地を査察に(?)出かけられ、心配を払拭されたという親心があった。
 西荻窪北口からすぐのRIDDIMは、充君の井草高時代の学友と典子さんの友人たち40人くらいで満杯。そこにスキンヘッドの充君、白いウェディングドレスの典子さんが登場、みなの喝采を受ける。カナダの社会へ日本人として溶け込むにはスキンヘッドがいいと彼は判断したという。思わず彼の頭を撫ぜてみたら、一見青い皮膚に見える頭皮にも2ミリくらいの毛が生えていた。
 壁は赤や黄色の原色の大胆なパタンの中に、英語の文字が乱暴に書きなぐられ、今ではオーディオの専門家しか使わないオープンリールのデッキやLPレコードの音が大き
なミキサーを通じて響き渡るややサイケデリックな雰囲気の中で、伝統的な白いウェディングケーキが用意され、料理用の大きな包丁で二人が一緒に切り込みを入れる。
 そこでシャンペンが抜かれ、充君が自ら祝福の杯をついで回る。一同拍手喝采。二人は感極まって愛情の抱擁。「ありがとう!」とみなに心からのお礼を表す充君と典子さん。人生のもっとも感動的な一瞬である。
 この縁結びのキューピッド役だったのはこの右の写真の杉本君。彼は井草高では軟式野球でも鳴らした人間。彼が充君を典子さんに紹介したという。やはり大切にすべきはクラスメイトなり。
 
その他、井草高1年B組関係の出席者を紹介しておこう。この左は住友信託住宅販売渋谷支店張り切り営業マン、吉見任祐君。
 その下の写真では私の右に見えるのが小笠原敬志君、一番右の大男はI組だった浅妻健治君で目下佐川急便勤務。
 一番下の写真の左側が加藤厚史君と右が小栗靖雄君で彼も新婚ほやほや。みんなが29才になり30の大台も近いことから、これからウェディング・パーティが続出しそうである。











<安西夫妻の新居>
 Jue & Noriko Anzai
 1802-41, DUNDONALD ST., TORONTO,
 ONT. M4Y 1K6, CANADA
 <電話> (+1)416-920-3897

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