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今回の航空運賃は前回の半額以下の片道1,980円。Webチェックインしていたので時間はかからないと思って、余裕たっぷりかと時間をつぶすつもりで中華そばを取っていたら忙しくなった。成田のJetstar2階の奥の突き当たりなのでかなり歩く距離がある。荷物検査でカリンジュースの匂いを嗅いだ係員が妙な顔をする。爆薬の匂いと区別がつかないようだ。ビルから直接乗り込むのではなく、地上からタラップで乗り込むので、飛行機のエンジンの排気を多少ともあびる。ジェットエンジンは排ガス規制を逃れているせいか、背後にいると重油の妙な匂いが漂う。

飛行機の隣の座席に沖縄の若い女性が乗ってきた。話していて、旅程を見せるとなかなか良いという。台湾から東京に留学し、沖縄に就職したという。

エア・アジアにはあったが、JetStarでは座席の背後にポケットがないのが不便。その上座席がリクライニングにならないのもJetStarの弱点。飛行機の左右バランスを保つため隣の女性が後ろの反対側の席に移動させられたので2座席を独占して横になる。エアアジアのように長身の人への特別席もなく、JetStar1種類だけの単純な扱い。飛び上がっても雲が多く、富士山はおろか島も何も見えない。やがて雲の中に高度を下げて雲をくぐり抜けると那覇の空港に着陸した。

今回は空港から、モノレールの「ゆいレール」というのを使う。10分程度乗ると、県庁前。降りて夜風を浴びる。ちょっと冷たいが、本土の10月ころの風の感じ。襟巻きは不要な程度。それでも現地の人は寒いといっている。

ホテル・チェックインののち、国際通りを歩いて夕食の場所を探す。ちょっと奥に入ったところのハブという郷土料理の店へ。沖縄土着のゴーヤや豆腐のジャンプーを試す。アルバイトらしいお兄さんもお姉さんも実に親切に説明してくれて気持ちがいい。

ホテルに帰って大浴場で北海道からやってきたという若者たちと一緒になる。1,980円で成田からきたと言うとたまげる。このホテルも5,500円だが金券という形で1,100円ずつキックバックしてくれて14,400円で朝食がつくので良心的。この調子で4ヶ月バックした1週間を過ごせたらいいと思う。

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朝起きて水が冷たくないので感激する。勿論空気も冷たくないが、一応夏用の空調もある。9時半少し前にレンタカーに連絡すると、すぐにもって来てくれる。新品のマツダ、デミオ。CDでもメモリーでも音楽OK。カーナビが使いやすい。早速入力し「識名園」へ。世界遺産だけあって驚くべき多種の樹木や植物。トックリのような中ぶくれの木、フクギ、デイゴやハイビスカス、黄色の花。農家の富豪の家が池の淵の広い芝生の奥にきれいに建っている。邸内から見る庭の景色も風流だ。池の中の島へは石橋があり、中央が石の階段で盛り上がっていて、下を舟が通り抜けられる。「カンピ桜」がピンクに花びらを広げる。まだ1月というのに明日はもう桜祭りだとか。でも冬らしい冬のない沖縄ではまだ緑が青々としていて分厚い大きな葉っぱが幅をきかせている。小鳥もその中をさえずりながら飛び回るのを見るとどうみても冬という感じではない。

次に中城(ナカグスク)城跡へ向かうが、途中で中村家住宅の標識に気がつき急きょ立ち寄る。これも280年の歴史を持つ重要文化財だそうだ。おもしろいことに入口の前には切符を販売する売店があるが、こちらで声をかけないと売ってくれない。これでは タダで人がどんどん入ってしまう。実際スペイン語を話す浅黒いアメリカ人家族がそのまま入っていたようだった。見学から帰ってくるとお茶と黒砂糖を出してくれる。沖縄の人たちはお客を誠意を持って迎え入れるようにする文化が染み渡っているようだ。目の前のテーブルに「モズクのウドンが500円」と遠慮がちに置かれた小さなチラシが目に入る。12時すぎだったので早速昼食に注文。日照りは強く寒くはないが、暖かい食事もありがたい。

再びすぐ近くの中城城跡へ向かう。城址は坂の連続。腎臓が悪い家内にはきついので、特別に坂の上まで車で行くことを許可してもらう。OKがとれたので車を動かして進むと、係員が追っかけてきて、特別許可証を渡してくれた。私のそそっかしさに対しても笑顔で対応してくれて、とても申し訳ない気がする。階段もすべて石灰岩を積み重ねて作られていて、年期を経てきているので、石の間にあった石灰が溶けて流れ落ち大きな穴になって、足を取られそうになる。文字通りウォッチ・ユア・ステップで、城壁の上に上がると町の向こうに太平洋が遠くに広がる。風はかなり強いが、我々の身には初秋の風だ。ここでも小さな子連れの外国人夫婦がカメラを楽しんでいる。

そのあと、近くの、と言っても15キロくらい先だが、浜比嘉島とその先に続く伊計島へ。本島から浜比嘉(ハマヒガ)島へは5キロもの堤防でつながれ、その上に道路が走る。海中道路と銘打って、ちょうどフロリダの南端の島キー・ウェストへ行く時の道路に似ている。両側が海で、まるで海を横切る長い橋を渡っている感じだ。これでも有料道路にならないのは沖縄に対する基地保持のための財政援助があるせいだろう。千葉の木更津に通じる東京湾横断道路に引けを取らないのに、片方は数千円、片方はタダというのもおもしろい。伊計島は特に何もないところ。先端にリゾートホテルが1つポツンとあるだけ。それも法外な料金をとるので諦めた経緯がある。

今晩滞在予定の名護のホテルへ向かう。近いはずだと思ったが、意外に遠い。チェックインの4時に遅れそうなので、高速を飛ばす。それでも39キロもあり、30分遅れで到着。海に面した気分のいいホテルだ。夕食もすぐ前のレストランでステーキを食べる。柔らかい肉でかなり安い。

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今日も快晴。目の前の太平洋には静かに小さな波が見える。砂浜の明るい茶色。2ヶ月前に泊まった喜瀬パレスホテルが左前方の浜辺にそびえる。朝食のテーブルも窓越しに太平洋に向かって座る。爽やかさも加わり一味違う感じだ。

朝食後はゆっくりして10時前に出発。まず八重岳に彼岸桜を訪ねる。両脇に溝がある細い山の中の道路をおっかなびっくり運転。対向車がほとんどないので助かる。頂上に着くと確かに何本かにピンクの花が咲き、春の気分をじっくりと感じさせる。さらに山を超えて反対側に降りる途中は文字通り桜並木の中を通り抜けるので、ときどき車を止めては写真のシャッターを切る。桜の向こうには紺碧の太平洋が望まれて、写真には好都合。それにしても1月だというのにソテツは青々と勢いよく葉を伸ばしているし、空に向かって大きな手を伸ばしたようなヘゴの木は明るい太陽をしっかりつかもうとしているようだ。土曜日とあって観光客もかなり出ているが、それほどでもない。これが東京近くだったら大変な混雑になるだろうと思う。

次に今帰仁(ナキジン)城跡へ向かう。ここはかなり混み合っているが、運良く城趾の近くの便利なところに駐車出来る。城址へ向かう道の途中で、サトウキビを機械にかけて絞っているところがある。見ていると店主が家内を中に呼び入れた。彼女に太いサトウキビを持たせて歯車にいれさせてくれる。そこを私が写真に撮るという設定だ。写真を撮らせてもらったので、サトウキビの搾りたてのジュースを飲ませてもらう。300円。ついでに濃縮された砂糖液を試飲して1ビン1000円のお土産を買う。いい経験をさせてもらうが、店主もなかなか商売上手だ。

今帰仁城跡は広大な城趾。大きな石を組み合わせた城壁を何層にも重ねて、その間の空間にお城を建てたようだが、今残るのは城壁と城の柱のあと、さらに発掘された土器や磁器などは別館にまとめて展示されている。やはり高い位置にある城壁越しに見える下の緑や遠くの太平洋は絶景だ。ワシントンDCから6ヶ月前に派遣されたばかりという若いアメリカ青年が大きなカメラを手に見とれている。少し話してみるが、沖縄のアメリカ人は反日感情を意識してか、日本人を敬遠している感じがする。沖縄は13世紀ころには3つの「国」に別れて戦争状態だったようで、この北部地区の城も要塞として、また政治の中心として、重要な拠点であったようだが、間もなく中部の軍族の攻撃を受け、敗北したそうだ。それにしても1945年の太平洋戦争終了まで、ずっと戦国時代だった沖縄は、一見平和な住みやすいように見えても、それだけに陣取り合戦の複雑な歴史の痕跡がある。

次に「やんばる憩いの森」に出かける。ここはお菓子の大きな店の裏に作ったヘゴの木を中心にした森を解放したもの。起伏のある森の中にアスファルトの細い歩道が出来ていて、木の名前も付いている。英語ではTree fernと言って「木の形をしたシダ」というイメージだが、ヘゴの木は枝のない幹の部分が長く、一番上の部分に大きな手を広げたような葉を広げて太陽を受ける。丁度テレビ局の何かの番組がロケ撮影していてピンクの派手な衣装の少女2人が深い緑を背景に演技していた。ブーゲンビリアの赤い花のトンネルもある。所々に木造の山小屋のような休憩所があり、座っていると森林の静けさと鳥の鳴き声の中で、静かな旅情を味わえる。社会見学で訪れている子ども達の歓声がときどき静けさを破るが、木漏れ日の中に座ってヘゴの大木を下から見上げると南国情緒を味わえる気がする。

ホテルについて目の前の砂浜を歩いてみる。10代と思われる女の子2人が誰もいない砂浜で、旅情に自己陶酔状態で飛び跳ねている。素晴らしいところに来たという思いを身体全体で表現しているようだ。やっと私の存在に気が付いたようで、頼まれて彼女たちの写真を撮ってあげる。

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ちょっと曇り加減の空模様。下の方の海面では小さな白い波があちこちに見える。

やはりゆっくりとして10時頃出発。日曜日のためか、名護の海岸沿いのメインストリートは渋滞。しかし大部分の人たちは西の本部半島へまがるので、北部地区へ進む車は多くない。我々は本島北端の辺戸岬近くの「大石林山(ダイセキリンザン)」へ。しかしそこへつながる58号線は半島北西部の海岸沿いを走るので、実に風光明媚。なだらかな曲線を描いた海沿いの道がすっと先に続くのを見ながら、ほとんど波しぶきをかぶらんばかりの間近を車はすり抜けて行く。すれ違う車もほとんどなく、我が天下。ところどころで道路の補修工事が行われていて、片側通行の規制が気になるが、それを過ぎるとすぐにまた平和なドライブへと戻る。例えば海外、メルボルンの誇るグレイト・オーシャン・ロードと比べても比較にならないくらいの海との接触感がある。途中、道の駅に立ち寄る。赤土のついた大根がうず高く積まれている脇には大根とオオカブの合いの子のような太く短い大根の怪物。シークアーサーと呼ばれる甘酸っぱい飲料を試飲。ゴマとピーナツを黒砂糖でまぶした素朴なお菓子も面白い。

そうこうしているうちに「大石林山」への道しるべを頼って脇道を少し進むとやがて到着。ホテルを出2時間かかる。720円払って見学。まずマイクロバスで亜熱帯の森林の中山道を大揺れしながら進み山小屋に到着。そこからは樹木の間に石灰岩の巨石が林立する中にトレイルが敷かれている。さらに奥に進むと登山道が山の上に続き、巨石にあいた穴をくぐり抜けて進む。山の稜線に出ると急に視界が開けて、最北端の辺戸(ヘド)岬を眼下に望む。紺碧の空と青い海の間には、遠くの島が並んで見える。実際そのあとで車を辺戸岬へ向ける。太陽が心地よい。そそり立つ断崖の下では白波が砕ける。米国人の家族も来ている。岬の先端に沖縄返還の記念碑がそびえる。返還を喜ぶ記念碑かと思ったら、現地人の沖縄闘争を訴える怒りの記念碑だった。太平洋戦争末期には日本中で唯一アメリカとの地上戦で地獄を経験し、サンフランシスコ平和条約で日本は独立しても沖縄はアメリカの「領土」のまま。20年も耐えてやっと「沖縄返還」で日本に合流できると思ったら、島中に広がる基地の部分は返還どころか軍事強化に利用され、ひどい状況だという。一見平和な沖縄の別の一面が見える。

さらに1時間近く南へ。去年オープンした山の中のロッジ「やんばる学びの森」へ向かう。同じ海岸沿いの道のドライブを再度楽しむ。途中から東の山路へ。絶滅危惧種の鳥「やんばるクイナ」が居たという森を縦断する道で、ほとんどすれ違う車もない。太陽がまぶしいほど当たる緑の山の中に時折赤い漆の葉だけが目立つ。静かだ。家一軒も見えない。昨日は大洋に直面したホテルをだったが、今日は文字通り人里離れた山中のロッジ。宿舎のベランダも眼下に広がる樹木林を見下ろす位置にあり、その向こうにそれを囲むように連なる山々が見えるだけ。変わったチイチイという小鳥のさえずりが沈黙を破る。

近くの森のに作られた遊歩道を歩いてみる。ヘゴの木、漆の赤い葉。手を入れない森林なので、倒れた大樹もそのまま。大木も意外に根は深くないようだ。突然、鳥が奇声を発して近くから飛び立つ。トレイルはクネクネと樹間をまわる。突然前方の道を黒い影が横切る。イノシシのようだ。この辺りのイノシシは小型で人を襲うことはないと聞いていたので気は楽。1キロ足らずの森歩きでもちょっとしたエコ・ライフ気分。

りには家一軒ない場所なので、夕食も館内で用意してくれる。これがなかなかうまい。日曜なのに宿泊客は我々2人だけだったが、沖縄料理はもちろん刺身、肉、魚、野菜を含む10品もある。山の下の町から車でコックがやってきて作る。デザートにスター・フルーツという亜熱帯にしかない果物も出る。夕焼けが山並みに沈む光景を見ながら味わう。自然の懐の静けさに包まれた夕食。

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7時に起きて森の中のトレイルを歩いてみる。途中でスズムシの鳴く声が聞こえたが、その後は静寂そのもの。谷間の上、木々の上方に近い高さに作られているトレイルから下を覗いてもまだ暗い。自分の足音以外に何も聞こえないし、前夜に張られたらしい蜘蛛の巣がときどき顔に引っかかる。それでも30分ほどかかって宿舎からトレイルの入口までの往復と700mのトレイルそのものを歩く。宿舎に帰りついてすぐに朝食。必要にして十分な食事。

今日も快晴。まずこの山の別のところにある「遊びのゾーン」(Acitive Course)と呼ばれる少し長めのトレイルへ。山中の渓谷に吊り橋が渡され、渡るとユラユラ。表に出ると広場にゲゲゲの鬼太郎の小屋と称する奇怪なお化け屋敷が目に入る。子どもへのアトラクションのようだ。もう少しこの静かな環境に浸りたいが次へ急ぐ。

「慶佐次(ゲサシ)湾のヒルギ林」。ヒルギとはマングローブのこと。フロリダ南部のエバーグレイド国立公園のマングローブを思い出す。海と河口のぶっつかったあたりに成長するという。思ったより随分広い森。マングローブに囲まれた中央の湖水のようになった河口ではカヌーやボートが行き交う。ここも板張りのトレイルが長く続く。行き交う人には韓国人もいる。それにしてもヒルギには雌雄があり、真っ赤な花の中央からは実のようなものがそそり出る。これが下の浅瀬に落ちて根を出すという。かなり管理に手がかかっている場所だが、タダ。

次に南へ下り、熱帯の花を見せるという「ビオスの丘」へ向かう。その途中昼食のため名護城跡へ立ち寄る。山頂への階段が続く。半分まで登ったが、車の道もあることが分かり、引き返して車で再出発。何回もヘアピンをまわりやっと桜がチラホラ見える頂上付近へ。それにしても沖縄はどこへ行っても、ちょっと高いところに登ると、青い海を背景にした絶景が現れる。こんなところはギリシャの島のようで世界でも稀だと思う。改めて沖縄の素晴らしさを再認識する。

昼食後しばらくドライブしてランとシンビジュームの花園に到着。自分でもシンビジューム栽培の苦労を知る家内は感嘆ひとしおだ。熱帯の花だけあって色の派手さ鮮やかさは異常なほどで創造の神も気まぐれなものだと思う。でもこの色で昆虫を引きつけ子孫を増やして行くのが自然の摂理なのだろう。

どういうわけか、動物もところどころに飼われていて、見事なツノを持つ水牛、沖縄の名物料理の主役になる黒豚、それに白いシギなど、基地から来たアメリカ人の子どもたちもはしゃぎ回る。

今日のホテルは美浜の「ザ・ビーチタワー沖縄」。ここはやはり西海岸の唯一の温泉場。ホテルをそのものも海に面し窓からの景色は壮大。となりの温泉施設もタダで利用できるし、プールもあると聞いていたので、水着も持参したが、競泳用のプールは冬期間は閉鎖。大きな池のような野外のプールに浸かる。それでも付設された温泉には露天風呂もあり、1500mの地底から組み上げたお湯はツルツルして本物の温泉。湯から出てもなかなか身体の熱はさめない。ロビーではタダのアイスキャンデーをサービスされ、近くの足湯の中には小さな無数の魚が泳ぐのが見える。足を浸けても魚が死なないようにするため足湯の湯は定期的に入れ替えるが、これも係員がプラスチックの容器を使って手作業で行っている。

ホテルに戻るともう日はくれている。代わりに街の灯が点けられ、見事な夜景が眼下に広がる。黄色い灯火と白い光の洪水。真っ黒になった海の向こうにも陸が突き出し、そこへ灯火が点々と続く。沖縄の最後の夜を天井ビトの気分で過ごすことになりそうだ。

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今日は帰りの飛行機が夕方5時半なので、かなり時間がある。朝ぶろの温泉を味わってゆっくりと出る。南の「糸満観光農園」というのに行ってみる。巨大な風車を備えた風力発電施設から電力を供給し、温室で熱帯植物を育てる。タダなのは多分沖縄援助資金なども使って建てられたせいだろう。沖縄には基地を置かせてもらう代償(?)にかなりの資金が国税から贈られているようで、道路なども車がほとんど来ない小さな島でもきちんとした舗装になり、小さな島へ行く道路の橋も豪華なものが多く、様々の公の施設も完備しているように見える。お金が多く流れ込むせいか観光などの物価が本土に比べてかなり高いという印象も受ける。のろのろ動く10分程度の観光馬車が800円だったり、短い遊覧船も1000円とか。やんばるを歩くガイドなどもちょっとした山中のツアー参加が12500円もする。ホテルはよく見て選べは朝食付きで115000円から10,000円で結構何とかなるが、はるかに高い料金を当然のように設定しているリゾートも多い。

那覇へ戻り、国際通り近くの「第1牧志(マキシ)公設市場」に行ってみる。肉の売り場では豚の顔全体の皮膚がそのままはぎ取られて目の前に置かれている。鮮魚市場でも、東京の築地では見られないような得体のしれない大きな魚が顔をこちらに向けてやはり目をむいて置かれてある。それをその場で調理して2階の食堂へ運び、新鮮なまま食べさせてくれる。市場のすぐ後ろにも小さなテーブルとイスが置かれていて、ワサビとしょう油を出してその場で食べさせてもくれる。新鮮な刺身を安い値段で試食した。格安飛行機では食事は出ないが、これで日本まで十分腹持ちしそうだ。

そのあと少し早めに那覇空港へ行った。たまたま尖閣問題で緊張が続く中、F35戦闘機が旅客機を押しのけるように次々と発進して行った。多分「領海領空侵犯」などへのスクランブル発進だろう。よく見ると脇の滑走路にも、特徴的な2枚の垂直尾翼を立てたF352機がエンジンをふかし照明灯をつけたまま何時でも発進できる状態で、同じ滑走路を絶えずゆっくりと行ったり来たりを繰り返している。思わず自分が尖閣のすぐ近くに居るのだと気が付いた。
<終わり>
 

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