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8月17日(月)午前10時09分つくば市の筑波学園病院で初産でした。予定は25日でしたので約1週間早かったようですが、2760gで未熟児でもなく、正常分娩でした。
前日の16日ご主人の和久氏がおなかをノックして「もう出てきていいよ」と呼びかけたのが聞こえたようで、その夜の午前3時ごろから陣痛が始まり、午前6時に入院したときには、かなり進行していたようです。9時45分に医者の回診があったときにはもう出口がかなり開いていたようで、10時に分娩台に乗せられて2回きばっただけですぐに出てきたそうです。同席したご主人の話だと「超安産」だったとのことでした。
真っ暗な子宮の中からまぶしい光の中に追い出されて目が開けられないようですが、表情は豊かで、舌なめずりをして何かを欲しがる様子をしたかと思うと急に顔の下半分くらいに穴があいたような大口を開けて泣き出したり、手を振り回したり、さすが生まれたてだけあって、生命力にあふれています。
出産前から、女の子であることはほぼ分かっていたので、名前はいろいろ考えていたようで、「美緑(みのり)」「明日花」「彩花(あやか)」などと農林省のご主人を思い起こさせる名前があがっていたようです。が結局、美緑は誰にも読めないだろうということもあり、彩花ちゃんになりそうだとのこと。
彩花ちゃんの誕生は新しい世代の第1号ということで、古い世代の親戚を一代ずつ押し上げることになり、あばあちゃんはひいばあちゃん、お父さんはおじいさんに、おかあさんはあばあさんに格上げ(?)されるハメになりましたので、よろしくお願いします。また新しくて若い叔父叔母があちこちに誕生することにもなります。
朋子経済レポート
「98年度の日本経済No.89」
朋子が勤務している財団法人国民経済研究協会の「短期経済予測・98年度の日本経済No.89」がこの7月に完成し、出版された。これは朋子をはじめ12人のスタッフが会社などの依頼を受けて製作したものだ。協会が開発した計量モデルによる予測と大学、産業、商社、銀行、経済官庁の各専門家からのヒアリングに基づく予測との相互調整を行って、研究スタッフの合議で予測数値を決定したとのこと。金融・財政システム改革下の景気調整、望ましい財政金融政策、世界経済の見通し、日本経済の見通し、産業の見通しに関して細かい数値データの表がびっしり詰まった具体的な経済分析レポートである。
堺屋経済企画庁長官が0%に修正した本年の日本の実質経済成長率がこのレポートの表では0.6%になったままだが、それでも「先進国」の中で最低だ。そして99年度の予測も1.4%になっているが、これが実現されてもやはり最低のままだ。このような結果をもたらした原因が何か、単に経済的な側面だけでなくもっと深い国民性の源と関係付ける必要があるのかもしれない。
産業別に見ると、対前年比で、設備投資が上に向く度合いが大きい順にIC産業、石油産業、流通産業、産業機械、石油化学産業、自動車、化学産業、リース産業、家電産業の順になっている。詳しくはタント編集局または朋子に直接問い合わせてください。 |
父と子の
北海道一周ドライブ
健 夫
浩が運輸省の「旅行業務取扱主任者試験(国内)」に合格して頭の中は観光地の知識が一杯なのに実際に旅行したことがあまりないというギャップをうめようと父が運転に協力することにして北海道一周ドライブを計画した。まず、距離を実感するには飛行機を使わないにかぎるというので、東京からマイカーで出かけたのが7月24日。交通事情が変化するので旅程の見通しをたてにくく、全く宿の予約は無しで出発。毎日午後まで運転して3時頃になって、その日に到着できそうな場所のユースホステルやサイクリングターミナル、時にはビズネスホテルに電話して、泊まる場所を押さえた。ユースは1泊2850円だし、サイクリングターミナルは2食ついて5000〜6000円なのでreasonableだ。この要領で、盛岡、函館、札幌、旭川、網走、阿寒湖、十勝、苫小牧で1泊ずつ泊まり、小樽から新潟へ行くフェリーの中で1泊合計3000キロくらいを9泊10日でカバーする旅となった。それでも費用はしめて2人で24万くらいであった。
往き道で平泉の中尊寺により、快晴の岩手山を見ながら進み、青函フェリーで函館に上陸。大沼から岩見沢のばん馬による競馬を見て、札幌へ。次に小樽を見てラベンダー一色の富良野、美瑛から旭川、大雪山の北側、層雲峡を経て北見、網走、知床五湖、摩周湖、阿寒湖、南へ下がって釧路湿原から襟裳岬へ。その後一度帯広、十勝川温泉に北上、更に西の日高ケンタッキーファームに寄って苫小牧から再度小樽へ向かい、新潟行きのフェリーを捕まえる。この間役だったのが浩の受験勉強による観光地情報とカーナビであった。浩は受験対策で観光写真と地名で記憶しているのを実際に目で確かめる感じだったが、宣伝用写真のベストショットと現実の違いに時々当惑気味であった。しかし文字通り「観光の生き字引」なので能率良く動くのに大いに助かった。カーナビは特に迷路のような大都市を抜けるときの案内が的確で方向音痴のドライバーには文字通り天の助けであった。また目的地を入力しておくだけで、300メートル手前まで地図と音声による道案内があるし、目的地までの距離も刻々変わっていくので手に取るように自分
の位置関係を把握できて、不安感が全くないのがおもしろい。これからは外国旅行もこれに限ると思った。
いくつか外国を見た後でもう1度北海道を見てみると、この地もどこか日本離れをしているように見える。富良野や美瑛、十勝や帯広付近の地平線まで緑と黄色が一面に広がっている風景はカナダやオーストラリアの田園風景とかわらないし、広い起伏のある山並みの見えるところを突っ走る高速道路はスコットランドやアメリカのフリーウェイを何となく思い出させる。大沼から長万部へ抜ける海岸道路はアイルランドの西海岸の漁村を通り抜けている感じだ。札幌や小樽の街の赤レンガに直接看板が描かれているのさえシカゴやニューヨークの薄汚れた下町の雰囲気だ。違うのは、立って見渡したときに、人家が全く視界に入らない場所が北海道でもあまりないことだろうか。そしてイギリスやアイルランドをドライブしてみた感じと、東京から北海道の北の端までドライブしてみた時の距離感と比較して、日本も広い国だ思う。アメリカやオーストラリアの比ではではないが。
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